ええとこどり Vol.1
『樽屋 雅徳:トビアスの家を去る大天使ラファエル』
指揮:木村 吉宏(当団音楽監督)
トランペット:白井 克治
ドラム:宮本 リョージ
演奏:フィルハーモニック・ウインズ 大阪
録音:2007年2月21日~22日
池田市民文化会館
品番:YGMO-2001
ベテラン吹奏楽愛好家から、これから始める吹奏楽1年生の方まで、
吹奏楽の『ええとこどり』を堪能して頂けること間違いなし!
ええとこどり Vol.1に寄せて
平均年齢が20代半ば、という若いプレーヤーが集い、フィルハーモニック・ウインズ大阪という新生のプロフェッショナル吹奏楽団が誕生して、約1年半になる。この短い期間に彼らは4枚ものCDをリリースし、ついには自主制作盤を発売するまでに組織力をのばしてきた。まずはその努力と幸運に祝福のことばを贈りたい。おめでとう!
ライブ録音の2枚を除き、本CDの録音を含めると、3度のレコーディング・セッションに私はディレクターとして参加させていただいた。音楽監督である木村吉宏氏が大阪市音楽団の団長職にあった15年ほど前、木村氏と私はともに苦労を重ねてレコーディングに勤しんだものだ。それが縁となって、今も大阪を訪れる機会が与えられ、しかも新しいバンドの誕生に立ち会うことができた。バンドの名称がオオサカン(末尾の“ン”は、“アメリカン”と同じ用法だとか)という人を食ったものに決まったときも、慣れないレコーディング・セッションに戸惑いをみせていたときも、そして自主制作録音が感動的に終了したときも、なぜか私はメンバーのそばにいることができた。これは、滅多にないすばらしい経験だった。
本音を言えば、この世の中、先のことはわからない。しかし、不可能を可能にするのが、若い情熱だと思う。これは私自身のことばではなく、木村氏の眼が無言のうちに語っていることを代弁しただけである。新旧、国内外のレパートリーを集めたこのCDを「ええとこどり」としたセンスが私は好きだ。あとは、フィルハーモニック・ウインズ大阪の前途が“ええとこどり”であることを願うばかりである。
―森田一浩
曲目
【1】ビューティフル・オレゴン/ジェイムズ・バーンズ 作曲 8:49
Beautiful Oregon / James Barnes
【2】序曲「バラの謝肉祭」/ジョセフ・オリヴァドーティ 作曲 7:17
Carnival Roses Overture / Joseph Olivadoti
【3】アレックス教授の冒険物語/清水 大輔 作曲 9:11
Adventure tale of Professor ALEX / SHIMIZU,Daisuke
3つのジャズ・ピース/ジェイムズ・ハーパー 作曲(ピーター・グレイアム 編曲) [4:35]
Three Jazz Pieces / James Harper (arr. Peter Graham)
【4】さぁ、始めよう 1:01
【5】ミッドナイト・ブルース 2:14
【6】次はルンバだ 1:20
【7】夢への冒険/福島 弘和 作曲 7:18
Adventure to a Dream / FUKUSHIMA,Hirokazu
【8】歌劇「サムソンとデリラ」よりバッカナール/カミーユ・サン=サーンス 作曲(木村 吉宏 編曲) 7:44
Bacchanale -Samson et Dalila / Camille Saint-Saens (arr. KIMURA,Yoshihiro)
【9】吹奏楽のための小狂詩曲/大栗 裕 作曲(木村 吉宏 校訂) 6:43
Rhapsody for Band / OHGURI,Hiroshi (edit. KIMURA,Yoshihiro)
【10】トビアスの家を去る大天使ラファエル/樽屋 雅徳 作曲 9:03
Archangel Raphael who leaves a House of Tobias / TARUYA,Masanori